フィラリア薬は必要?

かつての日本では、多くの犬がフィラリア症によって命を落としました

現在は予防薬が浸透し、フィラリア症に感染する危険性が高まる時期になるとフィラリア予防を呼びかけられるようにもなりました。

そのため、フィラリア症によって命を落としてしまう犬は、以前に比べるとだいぶ少なくなっています

しかし、フィラリア症そのものが根絶されたわけではないので、これからもフィラリア予防薬を使ってしっかり予防していかなくてはなりません。

 

フィラリア薬は本当に必要ない

必要性を疑問視する女性最近ではフィラリア予防薬を使わない方が増えてきています。

この背景には、インターネットを中心に「フィラリア予防薬は必要ない」という情報が現れたからという理由があります。

さまざまな理由をあげ、フィラリア予防薬は必要ない薬だと主張していますが、こういった情報は大きな間違いです。

 

フィラリア予防薬は犬の命を守るために必要な薬であり、蚊が多い日本という国で犬と暮らすのなら飲ませなくてはならないものです。

間違った情報を鵜呑みにせず、フィラリア予防薬の必要性を正しく認識しましょう

 

フィラリア薬は室内飼育でも必須

室内飼いのイメージ画像フィラリア予防薬を飲ませたがらない意見で多いものが「室内で飼っているから蚊に刺されない」というものです。

昔は犬を番犬として飼っていたため、家の外で飼う人が多くフィラリア症を媒介する蚊に接触しやすいという環境がありました。

しかし、1985年頃にペットを伴侶や家族、友達などと同様に位置づける「コンパニオンアニマル」という言葉が登場してからは犬の飼い方の考え方が大きく変化しました。

番犬ではなく家族の一員として家庭に迎え入れ、外ではなく室内で飼う人が増えていき現在では室内飼育が主流になっています。

室内は外よりも蚊に刺されにくく、蚊取り線香をはじめとした道具も使っているので蚊が発生しにくい環境にはなっています。

つまり、フィラリア症の原因である蚊との接触機会が著しく下がったため、フィラリア症にかかることがないのでは?と考えている方が増えているようです。

 

しかし、実際には室内でも蚊に刺されることがあります

どれだけ蚊が発生しにくい環境にして蚊が入り込みにくいようにしても、100%蚊を防ぐことはできません。

また、室内飼育であっても散歩は必要なので、散歩の途中で蚊に刺されてしまう可能性も十分考えられます

このような理由から、室内飼育であってもフィラリア薬を使ったフィラリア予防は必須です。

 

 蚊除けだけではフィラリア予防にならない

アロマのイメージ画像「蚊を遠ざけるハーブやアロマを使っているから蚊には刺されない、だからフィラリア症にもならない」といってフィラリア予防薬を飲ませない方も増えています。

蚊やノミ、マダニを遠ざける作用があるハーブやアロマが注目され始めた頃から増えはじめ、今ではインターネットでかなり広まっている考え方です。

確かにフィラリア症の原因を媒介する蚊を遠ざけることができれば、フィラリア症にかからずに済むのでフィラリア予防薬を使う必要もなくなるように思えます。

 

実際のところは蚊を遠ざけるだけでは十分な予防にはなりません。

ハーブやアロマの効果は頼りになるものですが、あくまでも蚊を遠ざけて寄せつけにくくするだけです。

場合によってはハーブやアロマを使っていても蚊が寄ってくることはありますし、刺されてしまうこともあります。

また、ハーブやアロマの効果はフィラリア薬に比べると途切れやすいという面があります。

気付かない間に効果が途切れ、その隙に蚊に刺されてフィラリア症に感染してしまう可能性も十分あります。

蚊を遠ざけるのも有効な手ですが、だからといってフィラリア予防薬が必要なくなるわけではないので注意しましょう。

 

蚊に刺されてもフィラリア症にはならない?

犬の画像フィラリア症は、体内にフィラリアの幼虫を持った蚊に刺されることで感染します。

これは逆に考えると、蚊がフィラリアを持った個体でなければ刺されてもフィラリア症に感染しないとも考えられます。

フィラリア症に感染した動物が身近にいなければ、そもそも蚊がフィラリアの幼虫を持つことはありません。

そうした考えから「身近にフィラリア症にかかった動物の話は聞いたことがないから、フィラリアを持った蚊もいないだろう。だから予防薬は必要ない」というように考える人もいます。

 

確かに体内にフィラリアを持っていなければ、蚊に刺されてもフィラリア症になることはありません。

だからといってフィラリア予防薬を飲ませなくてもよいという理由にはなりません

すでに触れているように、フィラリア症にかかってしまう犬は減っていますが、その数がゼロになっているわけではありません。

僅かな可能性でもゼロではない限りフィラリアに感染してしまうことがあります。

もちろん、全く予防しなくてもフィラリアに感染しないという犬もいますし、たった一度蚊に刺されただけで、フィラリアに感染してしまうこともあります

フィラリア薬を使って予防してあげればフィラリアに感染する可能性を完全にゼロにできるからこそ、愛するペットを守るためにもフィラリア予防は必須と言えるのです。

 

また、昨今の日本は海外からの旅行客が多く旅行客と一緒に飛行機の中に侵入した海外の蚊が、日本に入り込んできています。

実際に、入り込んできた海外の蚊によって昔はあまり耳にしなかった病気が媒介され、ニュースにもなっています。

体内にフィラリアを持った蚊が入り込んでいる可能性もあるので、以前よりもフィラリア症にかかる確率は高まっているといえるでしょう。

蚊に刺されてもフィラリア症にはならないと安易に考え取り返しのつかない事態を招くのではなく、ペットのことを思って予防していくことが大切です。

 

フィラリアの治療には負担と時間がかかる

フィラリア症はもし感染してしまっても治療は不可能ではありませんが、治療できない場合もあります

我が子のように可愛がっているペットが、辛い思いをしているのにそれを治してあげることができない

そんな状態を見続けるのは、とても心苦しいものがあります。

ですが、治療ができるケースもあることはあります。このフィラリア症の治療法は大きく分けて3種類あります。

外科治療

手術のイメージ画像フィラリアは蚊によってペットの体内に運ばれた後、成長しながら最終的な住処となる心臓を目指します。

フィラリア症の外科治療では、ペットの心臓からフィラリアの成虫を摘出します。

摘出法は、直接心臓から摘出したり、頸動脈から専用の器具で摘出する方法があります。

どちらの方法でも、ペットには非常に大きな負担がかかる治療法ですし、治療による後遺症が残ったりすることもあります。

また、ペットの年齢や症状の進行具合などによって、ペットが治療の負担に耐えられないと判断された場合は使えない治療法になります。

 

駆虫剤の使用

薬の画像フィラリア症の治療法の中で内科療法となるのが、駆虫剤の使用です。

この手法は、成虫となって心臓に住み着いたフィラリアを駆虫剤で殺してしまう方法です。

外科手術のような負担はありませんが、駆虫剤によって死んだフィラリアの成虫が血管に詰まったりして余計に症状が悪化してしまう可能性も有りますし最悪の場合、血管が詰まったことが原因となって死に至ることもあります。

対症療法

多種多様の薬の画像外科治療、内科治療どちらの手法にもペットが耐えられないと判断された場合は

症状に対する対症療法を行いながら、フィラリアが自然現象する可能性に賭けることになります。

対症療法は、根本的なフィラリア症の治療になることはありません。

また、フィラリアが自然に減少する可能性は低い為、長期間の治療が必要になり金銭的な負担も大きくなりがちです。

 

フィラリアに感染するとペットと飼い主どちらも大変

疲れ切った女性の画像フィラリア症の治療にはどうしても時間とお金がかかり、その間は愛犬に苦しい思いをさせてしまいます。

手術をしてフィラリアの成虫を取り除こうとしても、全ての成虫を取り出せるかはわかりませんし、取り出す際に成虫が暴れて心臓や肺動脈を余計に傷つけてしまう可能性もあります

駆虫剤を使った場合、90%以上の確率でフィラリアの成虫を駆除できますがペット自身にも死のリスクがあります。

さらに、成虫を取り除いても血液中に幼虫が潜んでいたら、幼虫に対して効果がある薬を飲む必要があります。

その上、上記のような治療に耐えられないとなった場合は、ペットに辛い思いをさせないように対症療法を継続して行う必要が出てくるわけです。

 

フィラリアはなってから治療でなくフィラリア薬で予防!

フィラリア予防した犬の画像フィラリア症にかかってから治療するよりも、フィラリア症にかからないよう予防するほうがペットや飼い主への負担も小さいです。

また、フィラリア症になって治療できたとしてもフィラリア症によって傷ついた心臓や肺動脈が元に戻ることはありませんし、心臓や肺動脈が傷つくことによって後遺症が残ることもあり得ます。

ペットの病気を治すための治療の結果、後遺症が残ってより辛い思いをさせてしまうこともあるわけです。

 

だからこそ、フィラリア症は発症してから治療をするのではなく、確実に予防していくことが肝心です。

そもそも、フィラリア症はフィラリア薬を適切に使えば100%予防できる病気です。

飼い主が気を付けて適切に予防してあげるだけで、様々なフィラリアの脅威からペットを守ってあげましょう。

フィラリア予防薬を飲ませずにいることは、愛犬がフィラリア症の感染源になっても構わないと考えていることと同じです。

今やフィラリア予防は、犬や猫と一緒に暮らす際の基本的なマナーといえるのでフィラリア予防薬はしっかりと飲ませましょう。